丸暗記しない、九九の覚え方 〜 なんとなくわかる教育研究所 〜
九九は、覚えるものだと思われています。でも、丸暗記だけでいくと、どこかで止まってしまう子がいます。
タイルを見れば、九九は覚えられる。忘れても、思い出せる。
村上タイルで「量」を見せながら教えると、6×8のような後半の九九も、さっきと同じ動きで答えが見えてきます。かけ算の意味の理解にもつながります。
タイルを使ったかけ算の図は、これまでもありました。でも、タイルがただ並んでいるだけでは、数が大きくなると答えの手がかりになりにくいのです。そこで、10があつまるたびに両替する形にしました。十のかたまりを意識することにもつながり、2けたの数の勉強にもなります。
「〜ずつ増えていく」を、タイルを動かしながら確かめます。×5までを、たっぷり、楽しく。ここでつまずく子はほとんどいません。
4×5=20、6×5=30。ここで10のかたまりに両替します。「大事なのは、×5で両替」。ここがこの教材のいちばんのポイントです。
×6から先は、×1から×4でやったことのくり返しです。「4×6も簡単! 20と4」「動かせば 40と8が見えてくる」。同じ動きだから、言えるようになります。
段によって、見え方にとくちょうがあります。2と5は兄弟。9と8も兄弟で、1個とって10を作るイメージで進みます。7だけは少し異質で、ここがいちばんふんばりどころです。
実際にタイルを動かしながら教えている様子です。音が出ます。
2ずつ増えて、2×5で10のかたまり。あとは「10といくつ」
3×5=15で両替。むずかしいところも、これがあれば超えられます
4×5=20で両替。4×6は「20と4」
動かすうちに「18」が見えてくる。6×8も、さっきと同じ動き
9が来るたびに1個とって10を作る。8の段も同じ考え方です
7だけは少し異質。ここがふんばりどころです
この教え方には、村上タイルが必要です。印刷してラミネートし、切り取って、うらに磁石をはります。ホワイトボードの上で動かしながら使います。
A4で印刷して使います。カードは百円ショップの名刺用紙(A4・10面)に印刷すると、切らずにそのまま使えます。
九九に入る前に、「〜ずつ」のイメージを育てておくと、その後がぐっと楽になります。うさぎの耳は2ずつ、だんごは3ずつ、クローバーは4ずつ。遊びながら「〜ずつ」と出会えるカードを作りました。
「九九となえ」は、仙台高等専門学校の竹島先生と連携して作ったデジタル教材です。「同じ数ずつ増えていく」イメージづくりに向いています。
なんとなくでいいので、「〜ずつ」というイメージがわかるようにしたい。ここがかけ算の土台です。
九九というと、×1から×9までを一気にやろうとするのが一般的です。でも、まずは×5まで。楽しくしっかり習熟してから、後半にチャレンジします。
「10までの計算ができない子にかけ算なんて」と言われることがあります。でも、その子に合わせて同じ課題ばかりをくり返すより、できるだけ前に進みたい。タイルがあれば、十分に楽しめます。
全部言えるようになることより、かけ算となかよくなること。それが一番の目標です。
なんとなくわかる教育研究所では、かけ算の指導をはじめ、ゆっくり学ぶ子どもたちが「ことば」や「数」となかよくなれる教材と授業を、先生方といっしょに研究しています。
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